
筆者は是迄、マンション起業のスタートアップに4番目入社したり、東証プライム市場の会社で就業したりと、様々な企業フェーズの企業合計4社で経験を積んできました。
当然酸いも甘いも経験してきたわけですが、私がこれまでのキャリアの中で多くの時間を向き合ってきたのが「転職活動」です。
本シリーズでは、30名程度のベンチャーから2000名規模の上場企業に筆者が転職(3→4社目)した際の活動実録をお届けします。
キャリア開発や転職活動の一助になれば嬉しいです!

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- おすすめの理由
本記事をご覧の方は少なからず転職活動にご関心がおありかと思いますが、中々腰が重いという方もいるかと思います。そんな場合は、まずは動き出しをして、自身の仮説や想いを固めていくというプロセスを踏むことをお勧めします。転職会議は、国内最大級約375万件の転職口コミ情報を記載しており、情報収集にぴったりのサービスです。ビズリーチは、国内最大級の、採用企業から直接スカウトが届くダイレクトリクルーティングをサポートする転職サイトで、自身の可能性や経歴・スキルの客観的な強みを、届いたスカウトを通じて把握する事が可能となります。
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As-Is To-be GAP Acction+Reviewの形で転職実録を纏めています
転職実録について、As-Is To-be GAP Acction+Reviewの形で纏めています。
本編のみ興味がある方はこの章は飛ばし、こちらをクリックください。

転職活動において参考にした考え
どのような環境での就業を目指したのか(To-Be)
納得いく転職活動には価値観の言語化と軸づくりが重要です。
自分らしさは何なのかを、改めてじっくりと考え、どのような環境であればキャリアアップになるのかを言葉にしていきました。
なぜ環境を変えなければならなかったのか(As-Is/GAP)
どんな組織でも100点満点はあり得ない!
論理的に現状と問題点を洗い出し、転職することによってそれが解決するのか?同じ事に陥る可能性はないか?というのを徹底的に考えました。
参考記事はこちら
実際にどのような活動をしたのか(Action)
価値観やバックグラウンドが違うと、同じ言葉であっても解釈が異なります。
面接では常にここを前提に置き、質問やコミュニケーションにおいて、上位概念から合意形成することを意識して臨みました。
参考記事はこちら
改めて活動の結果から

【3社目】
業態 :B2B バーティカルSaaS
企業規模:スタートアップ(~30名)
提供価値:情報共有効率化・エンゲージメント向上
業務内容:マーケティング、人材開発/組織活性化コンサルタント
【4社目】
業態 :B2B ホリゾンタルSaaS
企業規模:上場企業(1000名以上)
提供価値:バックオフィス業務効率化
業務内容:営業企画(業務改善、営業強化、分析推進)
▼狙っていたキャリア
業界 :IT業界(SaaSビジネス)
フェーズ:スタートアップ以外
提供価値:基幹業務改善 or マッチング
対象規模:SMB or Consumer
業務内容:PMM or BizDevOps or BPR/業務改善
当初自身が望ましいと考えていた企業でキャリアを歩む事となりましたので、活動全体を捉えるとかなり満足のいく活動になりました!
自分なりに満足のいく活動となったポイントがあると思うので、下記に列挙します。
満足のいく転職活動となったポイント
1. エントリー対象をハード面できちんと絞りきった活動

ソフト面だけで絞った活動だと、どうしても面接官との相性やオフィスの綺麗さ等で目移りする可能性があがり、元々の軸とずれた形で転職活動を終えてしまうケースも少なくありません。
重要な部分が目に見えないソフトな所になるケースが多い転職活動だからこそ、ハードな部分まで落とし込んで、そもそものターゲットになり得ない可能性が高い企業とは”出会わない”選択が出来た点が大きなポイントだったと認識しています。(上記画像が、筆者が今回の転職活動でエントリーした全企業のデータです)
新卒の時の活動は、就業経験がなく就業観も醸成されていないので、色眼鏡をはずす意味でもハードで絞り過ぎるのは筆者は反対です。
一方で、転職時にはキャリアビジョンを達成するという目的があって活動をする訳なので、脇道に外れる可能性を限りなく少なくし、効率的な活動を行う事が重要です。
2. 選考のゴールをベストマッチングを図る事において活動
人材紹介会社に登録してコンサルタントと面談したりすると、たまに
「まずは内定とってから考えましょう!」
「内定でないとどうにもならないです!」
と言ったアドバイスをするコンサルタントもいるかと思います。もちろん上記で言われている内容はそうかもしれないですし、軸が定まっていなかったり転職への実感が湧いていない求職者の方々には有効なアプローチの場合もあるかもしれません。
ただ、筆者は反対です。そもそもどういった条件・状況であれば行くのか否かという所迄きちんと考え抜き、自身のキャリアと向き合い、納得できる1社にしか入社をしないという事実がある中で、内定を”とりにいく”という行為に意味がどれだけあるのかが、大きな疑問です。
実際に、今回の転職活動では筆者は、
▼エントリー:68社
▼書類通過 :23社
└ 1次面接辞退:3社
▼1次面接通過:10社
└ 2次面接辞退:3社
▼2次面接通過:4社
└ 3次/最終面接辞退:1社
▼最終面接通過:1社
上記の様に、選考が進む中で『おそらく内定が出てもお世話になることはないだろうな』という企業に関してはそのタイミングで辞退をさせていただいています。(1次面接辞退は、ポジション変更や面接調整時の対応等により辞退対応をした企業になります)
あくまで採用企業と求職者の立場はイーブン(五分五分)という気持ちを持って接する事が、納得する結果を得る為に重要なポイントでした。
転職活動を通じアップデートされた考え

1. 人は経験していない事を評価できない
自身の経験や価値観について内省をし、自分なりに説明責任を果たせると思った状態でで選考に臨むわけなんですが、面接官からは意図と違う解釈をされたりという事が何度かありました。(実際の活動内容データを基にした考察でも、本件について反省をしています)
具体的シーンは下記。
(1) 在職年数だけでコミットメント力を判断されてしまう
(2) 副業をやっていることが本業を疎かにしているのではないかと疑われてしまう
(1) 在職年数だけでコミットメント力を判断されてしまう
ここは複数社の面接官の方から疑義がありました。というのも2社目が1年半で離職をしており、その点について問いをたてられる事が結構ありました。
履歴書からは見えない努力や葛藤は誰にでもあるはずですが、そこへの配慮がなく疑問を抱かれると、分かってはいつつも結構ショックなものです。笑
筆者としては、以下の考えと返答を用意して、コミットメント力については寧ろ自信がある旨を説明していましたが、あまり伝わっていないと感じる場面もありました。
考え
- 筆者が経験値として多く厚いのは、スタートアップでの経験値
- スタートアップは、1年1年資金ショートの足音を感じながら走らないといけない「とても密な時間を過ごす異様な空間」である
- 一方で、一般的な転職市場で捉えられる時間軸とはGAPがある
- よって、筆者の経験値を、単なる年数で捉えられずに、実際の中身を伝えていく事で体感年数で捉えてもらう様にする必要がある
用意していた返答
「仰る通り、履歴の年数だけ見ると短いとお感じになる方もいるかもしれません。ただ、私としてはコミットメント力に自信を持っています。といいますのも、現職と前職含め資金調達の場面に3度立ちあっています。スタートアップが資金調達をするということは、資金ショート(つまり倒産)が近づいているという事で、そのひりひりする状況がある種当たり前の環境下で、事業成長のために合計6年弱働き続けてきています。実際に頻繁にポジションチェンジを行い部署立ち上げや立て直しを成功させてきた実績もありますので、経験の中身を見てご判断いただけると嬉しいです。」
(2) 副業をやっていることが本業を疎かにしているのではないかと疑われてしまう
筆者としては個人の生産性の高さの証明になるかと思い、積極的に面接の中でアピールをしていきました。
当然その様に捉えていただく面接官がいた一方で、疑いの目を向け実際に上記の様な質問をいただく面接官も一定いました。
筆者としては、以下の考えと返答を用意して、副業と本業の関係性について説明していましたが、あまり伝わっていないと感じる場面もありました。
考え
- 前提、本業が疎かになる程副業をするのは現実的には難しい(どの会社でも全社での目標達成に向け、適切な業務の差配や各チームでの目標数値の設定があり、手を抜いたり疎かにして達成できるほど甘くない)
- つまり、自身の業務を適切に管理しパフォーマンスを発揮する事で初めてできるのが副業である
- よって、副業の経験値は、自身のスキルの高さの証明であり、本業に影響があるものでは全くない寧ろポジティブな経験と捉えてもらう様にする必要がある
用意していた返答
「当然貴社の規定に従って副業のボリュームや実行有無の対応をいたします。現職においても申請の上、業務に支障が出ないという判断の元副業を行っています。その上で1点だけアピールさせていただくと、個人的には副業の経験は必ず貴社の本業でのパフォーマンス向上に繋がると考えています。どうしても1つの組織だけで同じ業務に当たっていると視野狭窄に陥る時も出てくる一方で、様々な組織で業務を遂行する事で、多面的な考えを用いながら本業にも向かえる様になり、アウトプットの質が上がってくると考えています。実際に現職では、副業を行う事が新しい知見を得る事につながり、部署立ち上げや立て直しを成功させてきた実績もあります。」
副業の今を調べてみる
副業OKということで謳っている会社も多くなってきましたが、実態として行っている人はまだまだ少数派の様です。



副業をしている会社員の割合は?副業の実態調査【最新版】2023.3.13更新
https://doda.jp/guide/ranking/100.html
- 副業をしている人が8.2%(2021年時点では8.0%)
- その内事業として定期的に行っていると思われる4万円以上売上を上げている人が35.3%(2021年時点では56.7%)
- 10万円以上売り上げている人に限ると15.9%(2021年時点では34.4%)
なので、2年前に比べて小さく副業をスタートする人は増えてきているが、それでもビジネスマンの約3%しか定期的に専門性を求められる副業をおこなっていないというのが実態となります。
まとめです。
“ない”が思考に制限をかけている
ご経歴を伺う(最初の自己紹介の際や雑談時)と事実として、ご納得いただけない面接官の方はスタートアップでの就業経験や副業経験は積んでおらず、時間軸や生産性の質的観点の目線を合わせてコミュニケーションをとる事が出来なかったという点が共通項
つまり、『経験した事がないことについては、フラットな目線を持って判断をする事が難しい』
『スタートアップで就業をしたことがないから』
『副業をしたことがないから』
この”ない“が思考に制限をかけているのではないか
・・・
今もそうかは分かりませんが、Googleは自身の価値基準の範囲で理解できない人こそ採用すべきであるということを面接官に伝えていたそうです。
また、同じくGAFAM(※)のAppleは、広告キャンペーンに「Think Diferent」というキャッチフレーズを使った事は有名ですね。
この様な話を耳にすると、違うことや曖昧さや経験がないことを受け入れる力は貴重な能力で、GAFAMの様に社会や市場への影響力を高めていくためには、組織にとって必要な力なのかもしれません。
※GAFAMとは・・・
2020年時点で時価総額が560兆円を超え、東証1部2170社の合計時価総額をこの5社だけで超えたという、IT企業の雄Google、Amazon、Meta(旧Facebook)、Apple、Microsoftの頭文字を取った呼び名の事
2. 掲げているバリューや行動指針を、個ではなく組織全体で体現するという考え方
ここは目から鱗でした。筆者は、企業が掲げているバリューや行動指針は個々人が体現できて当たり前と考えていましたし、それこそがバリューや行動指針であると考えていました。
ただ、ここに関しては体現の仕方が組織や個人によって大きく異なる事実があることに気付かされました。
具体的には、以下のエピソードをお話しできればと思います。
(1) チームワーク溢れる社会を目指す企業の面接官が圧迫面接をしてくる
(2) 志を重んじるビジョンを掲げる企業の若手が想いを抱けず疲弊
(1) チームワーク溢れる社会を目指す企業の面接官が圧迫面接
オンライン面接で採用担当の方から受けた対応についての話です。
働き方や組織づくりに対して先進的な考えを発信している企業との面接だったのでとても楽しみにしていたのですが、仏頂面で挨拶をしていただく事も叶わず(挨拶いただけなかった採用担当の方は転職活動の中でこの方だけでした)、面をくらってしまいました。
どの様にして、組織づくりの先導を走るべきこの人事の方が、チームワーク溢れる組織を作っていくのかなあというのに、疑問を感じたのを今でも鮮明に覚えています。
(2) 志を重んじるビジョンを掲げる企業の若手が想いを抱けず疲弊
選考途中で若手メンバーの方々との面談を行って頂けるということで、普段選考の場に中々出ない方々とやりとりをさせていただいた話になります。
それまで複数回面接をしており、バリューの体現についてとても一貫性のある取り組みをされている企業だなと感じてましたが、若手メンバーの方々と話をした時に、ビジョンに対しての否定的な考えや、バリューの体現についてはそれどころではないという疲弊感を感じました。
面談の場でその様な事をいってしまうのもかなり正直だなあと思いつつ、会社の将来を支える若手メンバーが疲弊してしまっているという事実に、バリューを個々人が体現できる組織状態を作ることの難しさをひしひしと感じました。
・・・
ここで言いたいのはエピソードの2社が悪いという話ではなく、この様な話はどこの会社にも起こりうる問題で、どの会社も対外的に嘘をついている訳ではないのではないかと思ったという事です。
もっというと、当たり前ですけど“会社”としては本気でビジョンの実現・バリューの体現が大事だと思っていると。
流れとしては、
組織規模が大きくなると制度でカバーしないと行けない部分が大きく、1人1人がバリューやカルチャーを体現していると言うよりは、同領域を推進する専門の部署が推進をしていく様になる
▼▼▼
そうなると、制度やルールに則り動けば良い個人は、バリューやカルチャーを主体的に体現しようとする思考と行動がどうしても低下してしまう
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それにより、公に発信している制度やルールと、個々人の思考や行動にどうしてもGAPが生じてきてしまう
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外部からは公に発信している制度やルールしか見えないため、個々人の思考や行動に違和感を感じてしまうケースが出てくる
筆者が選考過程で感じた違和感は、こんな流れから生じたものではないかと思っています。
まとめです。
バリューや行動指針の体現方法は1つではない
組織の規模や状態に応じ、目的達成のために実行する手段が異なるのが当たり前にある様に、最大公約数的に多くの個人を持ち上げ導くアプローチを選択する組織も当然存在する
一方で、会社が掲げる公式ルールと働く個々人の非公式な風土にはGAPが生じやすく、違和感はそのGAPが正体である事が多い
以上、転職活動で新しく多くの方とコミュニケーションをとる事を通じてアップデート出来た筆者自身の考えや価値観を纏めました。
何かこの記事を見ていただいた方の転職活動やキャリアの一助になるような情報がお伝え出来ていれば嬉しいです。






