
筆者は是迄、マンション起業のスタートアップに4番目入社したり、東証プライム市場の会社で就業したりと、様々な企業フェーズの企業合計4社で経験を積んできました。
当然酸いも甘いも経験してきたわけですが、私がこれまでのキャリアの中で多くの時間を向き合ってきた「転職活動」に焦点を当てて、お話をしたいなと思っています。キャリア開発や転職活動における準備の一助になれば嬉しいです!
先に結論からお伝えできればと思います
上記3つが、個人的には重要(もっというと、納得できる転職活動を全うする上で重要)と思っています。一つ一つそう思っている理由と考えた方が良いポイントについて纏めていきましょう!
(自身の価値観の言語化の方法や転職活動においての軸づくりを知りたい方は、「納得いく転職活動には価値観の言語化と軸づくりが重要」という記事で詳しく解説していますので、そちらの記事に飛んでください)

1. 現職の退職理由を論理的に説明できるようにする

ここの文章の中での“論理的”にというのが重要と思っています。
説明できた方が良いのねっていうのは当たり前なんですが、内部環境にいた方でないとわからない事情や事象を排除した上で、「確かに、だったら転職活動で外部環境に目を向けるのもありだよね」と思ってもらう必要があるのです。
中々にこれって言うのは簡単ですが、言語化するのには時間がかかるかと思います。
転職支援をしている時によくあった退職理由が、
- 「過度な残業時間が恒常的にある状態が辛い」
- 「扱っているサービスに関心がもてない」
- 「人間関係の問題を解消したい」
と言ったようなことですが、もう1つ2つ深掘りをしていく必要があると思います。
転職支援をしているときによく聞いた退職理由
「過度な残業時間が恒常的にある状態が辛い」
分かります、残業ってしたくてするもんじゃないですもんね。。
ただ、ここで考えるべきは、
・自分の働き方(効率≒生産性)に問題はないか
・自分の働きかけ(協調力・巻き込み力)に問題はないか
の2点かなと。
自分の知識、経験が足りていないことで生産性が低く、在籍企業にとって価値のある労働を提供できていないパターンを考える必要があります。
例
「自分のやり方に固執して、成果が出ている方のやり方や進め方を受け入れず、結果時間と労力がかかるが成果が上がらない人」
「標準化できればチーム全員で作業が分担できるところを属人化させてしまい結果自分でやらないといけなくなってしまう状態を自分で作っている人」
こういったことを客観的に判断し、何故残業時間が恒常的に発生してしまっているのかを、第三者が聞いても納得できるように深掘りしていくことが重要です。
「扱っているサービスに関心がもてない」
大事ですよね、できれば誰しも好きなサービスを扱いたい!
その上でここで考えるべきは、上記に答えが1つ出ていますが、
・関心があるサービスは何?それは何故?
・関心の有無と、サービスを提供する事の関係性は?
の2点について考える必要があるかなと。
そもそも、関心がないから辞めたいって、筋通ってるんでしたっけ?というところ。そして、関心持てないっていうなら何だったら関心持てるのよってところ。ここら辺が考えられていないと、転職活動時において面接官の方からは「結局隣の芝生が青く見えてるだけなんじゃないの?」という結論で見られてしまうかもしれません。
良いんです!自分の限られた人生なんで、好きなサービスを扱いたいというのは当然の欲求だし、それはあなたに与えられた権利です!
ただ、その権利を行使するためにも、「雇用されている」ということを正しく・フラットに認識する必要があります。
「人間関係の問題を解消したい」
そりゃあそうです、嫌いな人となんて、一瞬たりとも一緒にいたくないですね。でも、考えないといけないのは、
・組織=人。人間関係の問題はどの組織にも必ずある
の1点です。
人間関係で退職する人は、たいてい次の職場でも人間関係で不満を抱えるケースが多いです。単純に現状からの脱却を図りたいという一心で、いろんなことを見繕って抜け出しても、次の職場で苦しむことになるのはあなた自身です。
なので、ここでもう1つ深掘りをして欲しいのは、今の人間関係は自分の価値観や大事にしたいどの部分とのミスマッチが大きくて、解消がし難い状態なのかというのを、きちんと言語化をすることかなと。
面接官等との対外的に説明をする時もそうですし、前述のように同じ理由での転職を繰り返すことになってしまい、キャリア的にもよろしくないというところから、ここは論理的に説明できるようになっておきたいところですね。
大事なのは、抽象度を上げる事/視野を広げて考える事
・今考えている退職理由を抽象度を上げて考えてみること
・他の環境において同じことが起きる可能性はないのか?という視野を広げて考えてみること
この2つが、納得できる転職活動を全うする上で大事になってくる1つ目「1. 現職の退職理由を論理的に説明できるようにする」のポイントかと思います。
2. 転職活動においての軸(優先順位)をつくる

この言葉を聞いて、ほとんどの方は「そりゃそうだよね」という話かと思いますが、それをつくるタイミングですね。
いざ、転職活動を始める時に、自身の思考と感情と行動を一致させて”軸”をつくっておくことは、言うは易し行うは難しかもしれません。
質問で言うと、
「あなたは今回の転職で何を叶えたいのですか?」
「A社とB社は、オファー金額が同じだったらどちらを選ぶんですか?」
みたいな問いに対しての、自分自身の答えをもっておくイメージですね。
この辺りも、私が転職支援をしている時には良く耳にしたり口にした内容ではありますね。
フェーズとしては、
(1)初回面談の時(転職相談所で担当者と最初に打ち合わせをする時)
(2)最終面接前(志望度が高い企業の最終面接が組まれた時)
とかで、多く耳にしたり口にするイメージです。
何故上記2つのフェーズで多くなるのかをそれぞれ深掘りしていきながら、なんで転職活動の軸を活動を始める時につくる必要があるのかを考えていきます。
(1) 初回面談の時(転職相談所で担当者と最初に打ち合わせをする時)
転職相談に来られる時は、
①これから転職活動をしようか考えている(動き出し)
②すでに転職活動をしていて、興味のある求人についてその相談所から紹介され
のいづれかになると思います。
②に関してはわかりやすいです。
・実際に今エントリーされている求人案件は何故受けているのか
・どの求人への興味度合いが高いのか
・それは何故なのか
と言ったようなことをヒアリングしていきます。
意識していたのは”エントリーをしている”という事実ベースで話を聞いていくことです。人とは面白いもので、必ずしも行動と思考や発言が同じではないケースがあります。『口ではAって言っているのに、実際はBしてるじゃん』みたいな。
なので、「こうしたい」「ああしたい」という欲求や妄想での話よりも、実際に行動していることを基点に物事を考えた方が、ずれが少なくなるんですね。初回面談の段階で、相談に来られた方の行動ベースでの事実を掴んでおくことが、何によって意思決定をするのかを把握する上で重要になります。
①の場合は、いわゆるキャリアコンサルティング的な発想から、ヒアリングをしていくことが必要になってきます。
・今日足を運んでくれた理由は何なのか
・どのような事が願望なのか、課題なのか
・願望や課題を実現・解決していく為には、どの様なアプローチが有効なのか
と言ったことを、ヒアリングをしながら時にはコーチングに近いことも行いながら言語化していきます。この過程で、転職活動においての軸に関しても一緒に言語化をしていくことになります。
①と②の場合でアプローチは異なってきますが、どちらも重要なのは相談に来られた方との”ベクトルを合わせる”ということになります。
最初の段階でベクトルが合っていないと、選考のフェーズが進んだり転職活動の期間が長くなっていけばいくほど、どんどん本来の目指したかった姿と、今行っている活動のGAPが大きくなってしまいますよね。それを避ける為です。
少し転職支援者の立場での話となり脱線してしまいましたが、なんとなく、転職スタートの時に、ベクトルをどこに定めるかという事の重要性について理解をしていただけたのではないでしょうか。
そして、もう一つですね。
(2) 最終面接前(志望度が高い企業の最終面接が組まれた時)
ここは、初回面談の時と違い、具体的に意思決定が近い状態でのコミュニケーションになってきます。
このフェーズでは、シミュレーションを行う事が多いです。どういうことか。
「これから最終面接に臨もうとしているA社で仮に内定が出たとしたら、どのような判断をするのか」
というのを、相談に来られている方と、コンサルタントで一緒に考えていくのです。
・年収が〇〇万円以下だったらどうする?
・B社と同じオファー金額だったらどうする?
・役職が想定と違ったらどうする?
・A社単独のオファーで意思決定できる?
と言ったことを、1つ1つ質疑応答をしながら考えていき、”A社にはどうゆう状態であれば入社の意思決定ができるのか”ということを言語化していきます。
何故最終面接前にシミュレーションなんぞをするのか?
当然色々根回し等をする必要があるのかもしれないですが、一番大きいのは、やはり人とは面白いもので、オファーが出た”後”にこういった話をすると、これまでの活動の方向性とはズレたところで意思決定をしようとしてしまうケースがあるんです。
投資とかやっている方はわかると思うんですが、元々のポリシーで10%の運用利益で売り抜けしようと思っていても、いざ10%迄達すると「まだいけんじゃない?」といってキープして1ヶ月後に大暴落、、みたいな。
当初のプランの想定を上回った時に意思決定の軸がブレてしまうと。
話を戻すと、最終面接前に行うのは、元々のキャリアプランや今回の転職で実現したいと思っていたことが叶う選択を、冷静なタイミングで考える必要があるからということになります。
この時点で軸とか優先度とかが決まってなくて、「なんとなく良さそう」とか、「面接官との相性が良さそう」とか、「口コミも悪くないし」みたいなところから考えていくのは、はっきり言って危険です!
結局出たところ勝負になりますし、口コミなんて良くも悪くも無責任な発言なので、あなた自身にはほぼ関係ないです。
考えていく上での帰着点を設けておかないと、空中戦でバラバラになってしまいます。
3. 自身の価値観(好き嫌い)を言語化する

個人的には、今回の3つ目が最も重要なんじゃないかと思っているんです。
自分にとっての理想 ≠ 相手や他人にとっての理想
自分自身も転職をしていろんな職場で就業をしたり、当然転職支援をする中で多くの企業の内情も知ったりするのですが、どの会社でも楽しく働いている人や幸せに働いている人と、不満を多く持つ人がいる訳です。
Aさんは100%、「これ以上良い会社はないはず」と思っていても、ランチで会社の文句をいうBさんがいる訳です。
何が言いたいのかというと、自分にとっての理想が相手や他人にとっての理想と思ってはいけないという事なんです。
一人一人価値観が違うということは、それぞれの理想に対しての価値も違うって事なんだと思ってます。その辺りについて、解説した記事があるので、興味がある場合はこちらもご一読ください。
逆説的に、人や組織は無意識に同質性(価値観への強い共感)を求めている
だからこそ、自身の価値観を言語化できる様になって、
「私は、こういう価値観だから、あなたの会社の〇〇が良いと思っている」
「私は、こういう価値観だから、この事業の▲▲で貢献できると思う」
という話に意味がでてくるんです。
何で価値観を言語化できないといけないのかというところ、もう少しお伝えすると、『多くの企業は、中途で入社する人に同質性(同じ価値観や近い価値観)を求めている』からという認識をしてもらえればと思います。
当然上記に当てはまらない企業もあったりするんですが、ほとんどの企業は、選考プロセスの中で、意識しているかしていないかは別にして、スキルの他に“この人はどういう物の考え方をしているのか”ということを、いろんな質問や例を出して聞き出そうとしてきます。
そして、その人の考え方が“自社の考え方( ≒ 風土・社風 という言葉に置き換わります)にマッチしているのか”という所を判断しています。
だからこそ必要なのは、自身の価値観を言語化し開示する事
ここまで来るとわかるかと思うんですが、マッチしているか判断するためには、価値観を開示しないとそもそも判断ができないという事です。
更にいうと価値観が言語化できていないと開示も出来ないと。
なので、今回の主題に戻ってきます、転職活動を始めるタイミングで自身の価値観を言語化しておきましょうという話になります。
また、頭の良い方や、自身の事を少し捻くれていると感じる人なんかは、以下も思い浮かぶのではないでしょうか?
「なんとなくHPやSNSとかみてたらその会社の求めている事がわかるから、そこに合わせて考えれば良いんじゃないの?」
良いですねー、それができる方は相当転職慣れされていらっしゃると思います!ただ、なかなか言うのは簡単ですけど、行うのは難しいと思いますよ。
質疑応答の中でそう思ったエピソードや背景を聞かれてそれに答えて、入社が決まった後も仮面を被り続ける訳ですよね!大女優・大俳優ですね!!
あとは、そもそもと言うところで。
「納得できる転職活動を全うする上で重要だと思っている3つの事」と冒頭で伝えています。
これ自体も筆者の価値観なので「違うよね?」と思う方はそうかもしれませんが、偽ったり合わせたりを前提で考えている転職って納得した転職活動になるんですかね?というのは考えておきたいことかなと思います。
自身の価値観を言語化し開示するという文脈で、筆者自身の価値観の言語化について纏めた記事もあるので、気になる方がいればこちらもご一読ください。
自分自身にとって、楽で居心地がいい環境や組織について考えてみましょう
楽なのは・居心地がいいのはどちらでしょうか?
A:気心が知れて、自分の価値観をオープンにしても受け入れてくれる環境
B:自分の本心はひた隠しにして、仮面の笑顔と対応で心労が重なる環境
実際はAとB程差があるってなったらそれはAだよねってことかも知れないですが、価値観を言語化して→開示して→マッチングを図る と言うのは、それほど大きなポイントなんじゃないかなと思うんです。
折角自分が使える時間の少くても3分の1は、”働く”に使うわけなので、その環境を選び直す転職を選択するのであれば、納得のいく活動にしたいですね。
自身の価値観の言語化の方法や転職活動においての軸づくりに関しては、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せて読んでみていただければと思います。
何かこの記事を見ていただいた方の転職活動の一助になるような情報がお伝え出来ていれば嬉しいです。





